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怪しい話U−4

「四本足の鶏」

 以前にもネタにしましたが、大学入試で、ニワトリの絵を描きなさいという問題が出たときに、四本足の鶏を描いた受験生が複数いたという実話があります。

 その手の絵を幾つか見たことがあるのですが、大学へ行く前に病院かカウンセラーの所へ行った方が良いんじゃないかと。

 それはともかく、四本足のニワトリというのは食にまつわる都市伝説では定番で、某ケンタッキーフライドチキンでアルバイトをした先輩からの話といった具合にあちこちで囁かれています。

* ちなみにほぼ同じ話で三本足の鶏というのもある。

 基本的に、仕入れた鳥の数よりもゴミとして出される足先の部分が多いことに疑問を持つという社会派的な始まり方をするケースが多いようです。

 もっとも、作業の仕込みの部分は正社員が行いアルバイターがタッチすることは無いという設定なので、疑問は疑問のままで数ヶ月が経過します。

 ところが、たまたま急病でスタッフが休んだため夜遅くまでバイトをした日、仕込み部屋のドアが開いていて思わず中に入ってしまいます。

 そこで店長に見つかってしまうのですが、そこで見たことを口外しないということで解放されたと続きます。

 仕込み部屋でアルバイターが見たモノは、四本足のニワトリで、遺伝子操作の結果として産み出され、効率よく腿の肉を取ることができるので密かに飼育されていると続きます。

 もちろん、ニワトリを描けと言われて四本足のニワトリなんか描こうものなら頭を疑われるのが今の世の中の常識という前提があるわけで、四本足のニワトリなんかいるわけがないという大前提があるわけです。

 付き合いが長い人は、こうやって持って回った書き方をしているときはネタが有ることに気が付くのですが、実際、遺伝子操作された四本足のニワトリは存在するという説があります。

 というか、一部で四本足のニワトリの写真が出回っているのですが、その背景には中国からロシア(当時はソ連)に1970年代後半に亡命した某天才遺伝子学者の存在があるとされています。

 で、件の写真は1980年代前半頃のものではないかとされているのですが、ソ連が崩壊してロシアが立ち上がるまでのどさくさに紛れて流出した資料という事になっているようです。

 もっとも、別のルートの資料という説もあり、それはそれで面白いのですが、食糧事情ということを考えると、ロシア説の方が信憑性があるかなと。

 まあ、考えてみれば手羽先より腿肉の方が食べごたえがあるから四本足のニワトリを創れという話になったのか、単に遺伝子操作がやりやすかったのかという基本的なところが分からないので、単なる噂としておきます(笑)。

 もちろん、たちの悪い冗談で、写真も合成、四本足のニワトリも作り物という事が十分ありうるネタなのですが、その一方で、ひょっとしたらというネタでもあります。

 この手の話をしているときに、大なり小なり思い浮かべている古典的な作品はやはり「モロー博士の島(H.G.Wells:1895)」で、” 獣人島 : Island of Lost Souls(1932)”、”ドクター・モローの島:The Island of Dr. Moreau(1977)”、”D.N.A.ドクター・モローの島:The Island of Dr. Moreau (1996)” と少なくとも3回は映画化されていて、1977年版はデレクターズカットブームとでもいいましょうか後にエンディングなどが異なるバージョンが幾つか世に出ています。

 ちなみにH・G・ウエルズ(1866〜1946)の時代で遺伝子といえばメンデルの法則あたりが精一杯という時代で、遺伝子組み替えや遺伝子操作なんてことは夢物語の時代であったことから、そのあたりは割り引いて読む必要があります。

 ただ、既に昆虫が食べたらころりと死ぬ毒素を分泌したり、そうした毒素を蓄積するように遺伝子操作した大豆やトウモロコシなんてものが実在するわけですから、昔のSF以上になんでもありといえばありの時代です。

 もっとも、人類が遺伝子そのものを加工する技術を手にしたのは1970年代末から1980年代前半くらいのことで、しかもその技術は加速度的に高度化しています。

 いわゆる遺伝子マップもスーパーコンピュータまで導入して分析が行われ、既に人の遺伝子構造のかなりの部分が解析されて国家機密のベールの向こうに蓄積されているとも言われています。

 クリントン大統領の時代にアメリカの国策として、インターネットの普及に代表される情報ハイウエイ構想と、遺伝子技術と遺伝子資源の確保が二本柱だった時代があるのですが、この分野に関しては日本は完全に出遅れて現在に至っています。

 つまり、情報と食の分野でアメリカが世界の覇権を握ると宣言した時代があったわけで、それから十年ほど経過して彼我の差はかなり開いたなと。

 幸か不幸か、ブッシュ大統領になって、もっとお手軽に荒っぽく軍事的に稼ぐ方向にシフトした事もあり、・・・ というか、単にブッシュ大統領には理解できなかっただけかもしれませんな。

 ある意味で、”これが日本の遺伝子操作技術の成果です!”と言って政府研究機関が四本足のニワトリを公開するくらいの事が無いと、この国の崩落は時間の問題かもしれないと思う時はあります。

 もっとも、どこかの国では既に四本足のニワトリが食糧危機の到来という出番を待ってストックされているのかもしれませんが ・・・ 今回は意外とブラックジョークではないかもね(笑)。

(2004/08/06)


 米ペンシルベニア州サマセットで、4本脚の雌のニワトリが2006/09/21に発見されて世界規模のニュースになりました(マジです)。

 この鶏は約3万6千羽が飼育されている養鶏場で発見されたのですが、発見されるまでの1年半の間、誰にも気づかれなかったそうです。

 養鶏場のオーナーも、養鶏業に携わって30年のキャリアの中で、4本脚のニワトリを見たのは初めてだと語り、遺伝学の専門家達も異常の明確な原因は不明としている。

 ちなみに、4本の足はほぼ同じ形状になっているが、前の2本が正常に機能しているのに対して後ろの2本が機能していないため、歩行時に後ろの2本の脚は引きずっているという。

 ものは考えようで、これで大学入試などで”鶏の絵を描け”という課題が出たときに堂々と4本脚の鶏の絵を描いても正解ということになったわけだ ・・・ もちろん、ちゃんと雌の鶏が描ける事が前提としてある事は言うまでもなく、雄鳥だとアウトである(大笑)。

 かくして、都市伝説などで囁かれた四本脚の鶏の話は実話ということになり、この項もめでたく完結するのでした。

(2006/09/25)


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