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「空の穴」 環境破壊ということで、オゾンホールの存在が有名になり、なんかよ〜わからんけれども、北極と南極の空に穴が空いてそこから有害な紫外線がザブザブと降り注ぐようになったというような情報が広まっています。 ちなみに、ホール(穴)というくらいだから、宇宙から極点方向をみると、オゾン層(an ozone layer)にぽっかり穴が開いているのかというと、オゾン全量でみたときに穴が生じているということらしいです。 地球の大気中のオゾンの大半は上空10〜50キロ(成層圏)の空域にありまして、南極上空にあるオゾンを地表までぎゅっと圧縮して1気圧まで押しつぶしてみたら、厚さは3ミリくらいになるのだそうで、この厚みが2.2ミリ以下になると、オゾンホールが出現したということになるそうです。 まあ、私は見たことがないのですが、こうなったときに人工衛星などから観測すると、まるで穴が開いたように見えるというわけで、逆に言えば、3ミリ程の薄さで、有害な紫外線を吸収しているにすぎないわけです。 このあたりはあまり実感できないのですが、地球をオレンジに例えると、地殻は皮の部分、マントルやコアといった地中の部分が実に相当し、いわゆる大気圏というのはオレンジの表面に塗布されたワックスくらいの厚みと考えると分かりやすいかなと。 あまり上手い例えではありませんが、普通に考えているよりも地球の大気の層というのは薄いものであり、わずかな変化が大きな変動の引き金になりかねない怖さがあります。 オゾンそのものは、実は有害物質の側面があって、光化学スモッグの主成分としても知られています(いえ、まじで)。 つまり、自動車の排気ガスなどが夏の強い日光と作用してオキシダントが異常に発生した状態が光化学スモッグで、その時に発生した物質で目やのどが刺激されたり呼吸困難となって意識がとんだりするわけですが、このオキシダントというのがオゾンなど強酸化性物質の総称ということ。 ただし、人類はオゾンを殺菌、漂白、防腐などに利用することも多いので、使い方次第といえば使い方次第なんですが、エバンゲリオンで使徒をオゾンで殺菌除去しようとして逆に餌にされるシーンがあったりします(笑)。 原子のOというのは2つなら酸素(O2)、3つならオゾン(O3)といった形でも安定するのですが、酸素やオゾンはその濃度で有害か有益かが分かれるところがあります。 オゾンに関しては、ここまでで書いたような話が身近なわけですが、酸素といえば、マラソンなどでヘロヘロになった人が酸素を吸入したり、家電製品で酸素を発生させて酸素浴、あるいは酸素を吸引させる酸素バーもありますから、果たして体に悪いのか?と思う人も少なくないかも知れません。 酸素の濃度が通常の2、3倍ともなると、人は”酸素酔い”に陥り、最終的に昏睡状態になってしまうのですが、少し濃い程度だと体内に取り入れる酸素濃度が上昇するためガス交換が効率よく行われ疲労回復などの効果があることが知られています。 あれこれ考えていると、酸素の類は生物にとって最初は有害な物質で、それを徐々に取り入れて利用する内に、それ無しでは生きていけないようになったのではないかという気がしてきます。 もっとも、二酸化炭素もCO2ということで酸素が絡むので、この酸化還元反応がどこから始まったのか考えているとぐるぐると考えが回るんですが(笑)。 いずれにしてもオゾンホールの問題は、フロンガスの利用と密接な関係があり、フロンガスが上空に舞い上がり、オゾンと結合することでオゾンが減少してしまうため穴が空くということらしいです。 問題は、”オゾン層が減少すると、オゾン層で遮られていた地表に到達する紫外線の量が増加する”ということに尽きるのですが、結果的に皮膚癌が増加したり、白内障が増加したりしています。 既に、極に近い高緯度地域では被害が出始めていて、日光浴を長時間行わないようにとか、サングラスの着用といった自己防衛が一般化しているようです。 かわいそうなのが、羊などの家畜や野生動物といったサングラスをかけるわけにもいかない連中で、白内障などを発生する固体が増加しており、次第に深刻な問題になりつつあるそうです。 で、おもしろいのが、既に日光浴は遺伝子に傷をつける可能性もあることから”健康のために日光浴を!”という説はかなり以前から下火になっていて、夏休みなどにこんがりと焼けている子供達を見ると、無知なことをやらせてるなあと。 ・・・ この辺りのことは、日焼けの回でも触れたのですが、日サロ(日焼けサロン)で焼いたヤマンバやマンバ系の方が健康面では有害紫外線を(極力)カットして焼いているだけ、プールや部活で焼いた連中よりましというろくでもない話になってしまいます(笑)。 そんなわけで、”日焼け=健康”というのは、日光浴でビタミンDを体内合成しないとクル病になっていたような戦前から終戦直後くらいまでの栄養条件が悪かった時代の智恵であって、今となっては”日焼け=皮膚癌や肌の劣化”というリスクの方が大きくなっているということ。 こうした意味でも、教え子を未だにノーガード状態で炎天下に晒している学校教育関係者や、日焼けは体に良いと口走るような先生というのは、無知蒙昧というかなんというか ・・・ 少なからず無知は犯罪を地で行ってるわけです。 最近の育児手帳などから、赤ん坊の日光浴を勧める記述が無いか減少しているのは、こんなところにも理由があるようですが、うかうかと日光浴もできない時代になっているということでございましょう。
(2004/09/22)
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