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「ピラニア」 南米のアマゾン川に生息するカラシン科の獰猛な肉食魚として知られるピラニアは、白身の美味しい魚です(笑)。 もっとも、水に落ちて暴れていればそれが何であれ噛みついてみるようで、人間もしばしば食べられていて、その手の実話には事欠きません。 そんなピラニアが生息している川(アマゾン川、パラグアイ川、オリノコ川などがメジャー)を泳いで渡るときにはどうするか?というと、まず豚などを川に投げ込んでそれにピラニアが襲いかかっている間に渡るという一休さんのとんち話のようなネタもあります。 実際には、”速く泳げばいい”という人もいて、ピラニアが噛みついてきてもそれを振りほどきながらさっさと泳ぎ渡れば噛み殺される前に渡りきれるそうです ・・・ ピラニアの生息密度にもよるとは思いますが。 ただ、一度、ピラニアが大量に生息している川に地元の定期バスが転落して、ほぼ全員が食い殺された事故がありましたから、こうしたネタをためしてごらんなさいというにはリスキーかなと。 ただ、人食い鮫などもそうですが、彼らがどういう基準で襲ったり襲わなかったりするのか?という基準には諸説あり、ばちゃばちゃと水が震動したり溺れているような音が伝わると本能が刺激されて攻撃するというあたりが妥当なところかなと。 つまり、のべつくまなく動いているものに反射的に噛みついているようでは、ピラニア同士の共食いが頻発して最終的に一匹しか残らなかったとかいったブラックなオチになりかねないわけですが、どうもそういうことにはなっていないということ。 現実問題として、ピラニアの噛み切る力はどのくらいなのかというと、大型のピラニアならばですが、人の指くらいならば噛み切ることが可能なようです。 ピラニアに限らず食肉魚の常として、柔らかいところから切り裂く習性がありますから、骨をかじるよりは腹部を噛みちぎって腹腔内に入り込む事が多いようです。 参考までに、人一人をピラニアが群で襲った場合、どのくらいで白骨化するかといえば(諸説あるのですが)、概ね20分あたりで意見が一致しているようです。 そんな数々の伝説に彩られたピラニアですが、もちろん日本では生息していなかった淡水魚で、ある意味でTVや映画の中の存在だった時代の方が長かったのはご存じの通り。 ただし、○川でピラニアが釣れたという話は昭和の終わりくらいからちらほら耳にするようになったネタで、繁殖するのも時間の問題ではないかとされていました。 もっとも、ピラニアの原産は熱帯雨林で知られる南米でも暑い処ですから、熱帯魚の一種なわけで、日本の冬は越冬できないのではないかとか、流れの速い日本の川で産卵しても海に流れてしまうのではないかとかいった指摘もあり、今ひとつ、誰も深刻に考えていなかったところがあります。 つまり、ピラニアよりブラックバスなどの外来種の方がよほど問題が大きいと考えられていたわけで、これには一つ、まさか人を襲うことがあるピラニアを日本の河川や湖沼に放す馬鹿者はいないだろうという人の良識を信じていたところもあります。 が、2005年の9月12日に滋賀県水産試験場が同県高島市の琵琶湖から「ピラニア・ナッテリィ」が捕獲されたと公式に発表した事で風雲急を告げたかなと。 ピラニアが琵琶湖で公式に見つかったのは同試験場が集計を始めた1994年以降、初めてのことだそうで、体長15・7センチ、重さ95・6グラムと、熱帯の野生では30センチクラスに成長する事が多いけれど、飼育環境下では成魚といっていいサイズかなと。 ニュースでは、12日に刺し網にかかったそうで、漁業関係者が同試験場に届け出たそうですが、試験場のコメントは「在来魚を食べるなど、生態系に悪影響を与える可能性が高いばかりでなく、人に危害を加える恐れもある。放流はやめて」といささか呑気なものになっています。 その内、道頓堀界隈でも発見されたり、優勝記念で飛び込んだらピラニアに襲われて白骨化したとかいった時代が来るのかもしれませんが、現段階では”観賞用を放流した”と見ているようです。 ただ、刺し網にかかるということは、かなりの数のピラニアが回遊している可能性もあるわけで、地球温暖化も考慮すると琵琶湖で越冬繁殖する可能性も高いのではないかと私は疑っています。 幸か不幸か、今のところはまだピラニアが群になって回遊しているという話は聞きませんから、気が早すぎるのかもしれませんが、”鳥人間コンテスト”など、琵琶湖に派手な水音を立てながら気軽に飛び込んでいるイベントもあるわけですし、その瞬間がTV中継されることがなければいいけどなと気を回しているわけです。 (2005/10/03) |