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怪しい話−543

「ベットの下」

 ベットの下には何か居る。

 居るものとしては、グリーンモンスターなんかが定番であるが、日本の健全な青少年の場合はエロ本を隠す場所の定番である。

 日本でも寝るときは畳に布団ではなく、ベットという人が多くなったからエロ本を隠した人も多くなっているはずである。

 ところで、欧州のおそらく全域で、特に子供のベッドの下には緑色のオバケが住んでいるようで、英語での名称は monster under the bed と特にひねりもなくまんまである。

 実際、彼ら彼女らの抱えるトラウマの中には、ベッドの中で「オバケなんていないぞ」と強がりを言ったときに「ここにいる〜」と答えられたことが確実にあるという。

 日本では、ベットに寝ていると幽霊に踏まれたり、壁に引き込まれそうになったりする怪談が定番だが、布団の時代から金縛りは発生している。

 つまり、生活スタイルの変化で怪現象の発生パターンも多様化するということで、これからも従来にない怪談が発生する余地はそのあたりからもあるだろうと考えられる。

 さて、日本で布団とベットが半々というか、まだベットを利用するのが珍しかった頃、ラブホテルでは当然のようにベットが使われていましたから、ここでも新しい怪談が発生しました。

 場所は京都の某ラブホテルで、夏のある頃から、掃除のおばちゃん達がある階でやたらと若い女の幽霊を目撃するという噂が広がりました。

 そのうち、ある部屋を利用したカップルから何か臭うという苦情が寄せられるようになり、おばちゃん達がベットを動かして徹底的に掃除をすることになりました。

 そこで発見されたのは、コールガールの惨殺死体というか腐乱死体で、結局の処この殺人事件の犯人は逮捕されずに今日に至っています。

 え?怪談ではなく実話ではないか?そのとおり、実話を多少アレンジしてありますが、この事件が発生した後、ラブホテルでの殺人事件が頻発したこともあって、二人で入って一人で出ていくケースなど幾つかのパターンが要注意となっていきました。

 そして、ほとんどのラブホテルで「実はここでは殺人事件があって、ベットの下に・・・」と怪談が装備されていくことになりました。

 もちろん、ベットの下ではなく、ベットの底板とマットレスの間というパターンもあるのですが、さすがにこれは上で寝れば気が付くような気がします・・・気にしないかもしれませんが。

 これの変形とも言えるのが、”ストーカーは部屋の中”という都市伝説で、友達が遊びに来てふとベットの下に目をやった後、「○が食べたくなったからコンビニに行こう!」といきなり言い出すというのがあります。

 で、部屋から出ると「あなたのベットの下に、刃物を持った男が潜んでいた!」ということになり警察を呼んで一件落着と続きます。

 別のパターンでは、無言電話が頻発して、警察に相談すると逆探知して「すぐに家から出るように!」と指示されるというのもあります。

 この場合は、すぐにパトカーがやってきて「逆探知してみると、あなたの家の中からかかっていた!」ということで、家捜しをするとストーカーが潜んでいたとなります。

 もっとも、このパターンには無理があり、少なくとも舞台は日本ではありません。なぜならば、日本の警察は、一般庶民から家に無言電話が何万回かかってきたからなんとかしてと相談されても、逆探知なんかしてくれないからです・・・今後に期待しましょう。

 さて、部屋の中に不審者がいるということでは、”灯りをつけないでよかったな。”というのがあり、学生寮などで、鍵や財布を取りに部屋に入ったときにめんどくさいので部屋の灯りをつけずにさっと入ってさっと出ていったというあたりから始まります。

 翌日になって、先輩が殺されていたというのが日本版、ルームメイトが殺されていたのがアメリカ版です。

 そして、いずれの場合も、メモが残されていて「灯りをつけないでよかったな。」と走り書きしてあったというオチが付きます。

 ベットの下や部屋の暗がりに潜んでいるのが、幽霊やお化けの方が良いか、変態ストーカーの方が良いか?

 まあ、難しいところですな〜。

(2002/06/01)


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