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笑の大学(04/11/01)
98年の再演の時だったけれど、脚本・三谷幸喜=演出・山田和也の黄金コンビが、さるまたっ、じゃない、これまた黄金コンビの西村雅彦=近藤芳正でやった舞台を、奇跡的に当日券で手に入れて、役者のつばが見えるような席で観ていて、だから映画がどこまで出来るのかと、はっきり言って斜に構えて観に行った。
しかし、台本はもちろん、時代の大道具も美術も、見事に映画の世界に昇華されていて、唸るだけでなく、久しぶりに嗚咽状態になってしまった。
二人芝居では、映画は絶対なりたたない。
たぶん映画的には耐えられない、退屈か緊張を強いられる。
しかし、少しだけ付け足す程度では、“舞台派”のみなさんにばかにされて終わりだ。
だから、
でかい画面と空間で、最後列のお客さんにまで、
三谷幸喜の大傑作を傑作として供給する違った発想が必要なんだ。
5日間に渡る二人のやりとりの間に、挿入された“映画のオリジナル”が凄い!
検閲官・向坂が“笑に目覚める”その瞬間。
「さるまた失敬!」を見せちゃうなんて、考えても勇気のいることだったと思う。
やっぱり三谷幸喜の世界ですよ!
アドリブ的なアイディアが、うねりながら、そうグルーブするんだ。
スタッフ・キャストはそのグルーブに踊らされて、得もいえぬ幸福感に高揚し、知らぬ間にこれまでの自分を飛び越えている。
いやいや、「さるまた失敬!」見たかったんですよ。みんな本当は!
三谷得意の“当て書き”、お見事!
まあ吾郎ちゃんはさておき、役所広司!
もうこの人しか居ませんよ!この役は。
神がかってます!本当に。ここまで出来る役者だったんだってねえ。
もう韓流がなんですか!(あ、関係ないか)
大画面にふさわしく、人間向坂の、あらゆる人間の部分を演じ分け、ストーリーの緩急を自在にあやつって見せたのは、この人の演技です。
それにしても三谷幸喜。
今回も脚本に徹してくれました。よしよし。
監督・星護。長編デビュー。
「古畑任三郎」を撮っていた人で、まあ「三谷ファミリー」みたいな人ですかね。
稲垣吾郎にしても、いろんな才能を強烈に惹きつけて開花させる。
やっぱりここが、三谷幸喜の位置ですよ。
だからただの脚本家じゃない、“スーパー・バイザー”みたいな、ね。
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