子宮筋腫ってどんな病気?
子宮にできるコブ
子宮筋腫とは、子宮の筋肉内にできる良性の腫瘍です。30代〜50代の女性の3〜4人に1人は、筋腫の持ち主と
いわれています。筋腫を持つ女性の80%を占めているのは、30〜50代で、最も多く発見されるのは、
40代前半です。この年代は、性成熟期で、ホルモン分泌の盛んな年代である事、産婦人科を受診する機会が多い事などです。
なぜ筋腫ができるのか
その発生原因は、まだ特定できていません。これまでにわかっていることは、「子宮筋腫の発育には卵巣から分泌される
女性ホルモンのエストロゲンが深く関与している」という点です。
遺伝するかという点では、解明できていませんが、子宮筋腫がある家系はない家系より3〜4倍高い確率で、子宮筋腫が発生しているという報告があります。
食事、体型、人種、性生活、、環境等いろいろ検討されていますが、今後の研究や調査を待たなければ、今のところ結論はだせない状態です。
子宮筋腫で起こる症状
月経異常
月経過多
月経痛(月経困難症)
頻発月経
貧血
腰痛
頻尿
不正出血
おりものが増える
子宮筋腫の診断
♣問診 メモをしていくといいでしょう。
どのような症状かがあるか 初潮、閉経 月経の状況 妊娠・出産・中絶の有無
病気の既往歴
♣内診 膣内に挿入した指と下腹部に当てた手の両方を使い、子宮や卵巣の状態を調べます。「産婦人科の名医は、指に眼を持つ」といわれています。
子宮の大きさ、筋腫の場所、大きさ、形、ポリープか、癒着はないか、等を調べます
♣超音波・CTスキャン・MRI これらの画像診断がなされます
子宮筋腫の治療法
♣経過観察
経過をみると言う事は放置ではありません。3ヶ月に一度は診察の必要があります。
経過を見るのは次のような症状です。
筋腫がこぶしより小さい。貧血がない。日常に支障がない。妊娠中。閉経が近い等
♣薬物療法で対処 子宮筋腫の薬物療法としては、筋腫を小さくしようと試みる方法と、筋腫によって起きる貧血、月経痛、過多月経等を改善する場合があります。
ホルモン剤 偽閉経療法(ダナゾール、ブレリン)子宮内膜を萎縮させ月経を止め、偽の閉経を起こす方法、筋腫を小さくする目的で投与されます。実際月経過多、腰の痛みの改善、筋腫も小さくなったと言う報告があります。ただし個人差が大きく、
また、薬としては強く、胃や肝臓、すい臓などに副作用があるのが問題の一つです。
エストロゲン・ゲスターゲン合剤 治療用ピルを使い、偽の妊娠状態を作ります。月経時の出血量が減り、月経痛を和らげます。
男性ホルモン療法 男性ホルモンを月に一回注射する療法です。3ヶ月くらいすると、月経過多、困難症が改善されます。声がガラガラになったり、ひげが濃くなったり「男性化兆候」が現れ、長期間連続素て行う事は出来ません。
漢方薬 漢方薬で筋腫が小さくなったよいう症例が発表されています。が、目立った効果は期待されません。血液の循環がよくなる事で、月経痛を和らげるなどの補助療法
手術をすすめる場合
すでの出産を終えていて、新生児頭大以上の大きな筋腫があるとき
過多月経や月経痛がひどい、強度の貧血がある場合
筋腫が、不妊、流産の原因になっているとき
激痛のためショック状態に陥った時(茎捻転等)
♣手術の種類
単純子宮全摘出術
子宮筋腫を完全に治すための唯一の方法です。女性にとって全摘は大変な事ですが、
メリットが大きい事が否定できません。月経過多、生理痛がなくなり、貧血、腰痛も完治します。
子宮を無理して残して、再発の危険におびえる心配はないのです。
( 膣式 )おなかを切らずに子宮を取り出す
( 腹式 ) 腹部を切る「縦切開」「横切開」があります。
筋腫核摘出術 子宮に出来たコブだけを取る方法です。子宮を残せるメリットがあります。
腹腔鏡下摘出術 ファイバースコープの一種で開腹せず、おなかに小さな穴をあけ、ソコから腹腔鏡や手術器具を入れて、
手術を行う方法です。傷も小さく回復も早いメリットがあります。高度な技術が必要とされています
動脈塞栓術 子宮筋腫の動脈塞栓術とは、局所麻酔で皮膚に入れた小さな切開から、細い管(カテーテル)を動脈内に挿入して、それを用いて子宮筋腫の栄養動脈を閉塞させる治療です。子宮筋腫は栄養を絶たれるため、大半の症例で過多月経や疼痛など筋腫による症状は改善し、子宮筋腫も約半分以下の大きさに縮小したまま、子宮は温存されます。
戻る